諫早干拓>「水害防止機能」をめぐるウソの山
農地の浸水防止機能すら疑わしいというレポートが出た
・自然環境フォーラム電子会議に登録された発言を、自然環境フォーラムが整形したものです。
- FENV MES(13):●自然と環境 未来への海図23・北極海 -
#596 BYE01354 小市民 開発>農水>諌干の浸水軽減効果にも疑問符
(13) 99/12/02 01:00 013へのコメント
びっくりするような研究結果が発表されました。
諌干の防災効果を調査している在野の研究家・布袋厚氏が、昨日更新のホーム
ページ(http://www.fsinet.or.jp/~hoteia/isahaya/dis1999/pool9907.html)
で、調整池による低地(旧干拓地)の浸水軽減効果すら疑わしい旨(但しあくま
でも本明川河口から800mほどの地点でという前提付きですが)を発表したので
す。
かつて諌干推進派の言っていた「諫早大水害を繰り返さないために」というのは、
全く根拠がないウソだという反論が早くから布袋氏によってなされ、その後議
員の会からの質問主意書に対する政府の回答でも、またムツゴロウ裁判で証人
に立った前干拓事務所所長の証言でも、「湾の閉め切りと市街地の防災は無関
係」であることが追認されてきていました。最近では布袋氏の各種調査データ
に基づく研究で、この点が実証的にも再確認されたわけです(FENV mes13#163)。
閉め切り直後にメディアを賑わせた重要な論争点に明白な決着がついたという
のに、「人間とムツゴロウとどちらが大切か」などと言っていた政治家たちから
は間違いを認める弁は聞いたことがないし、マスコミによる紹介や言及も見た
ことがありませんので、まだこの論点についてすらあまり一般には浸透してい
ないのが実情ではないかと思われます。しかもそれどころか、最近では地元市
町村や農水大臣などはかつての自分たちの言い分には口を閉ざした上で「閉め
切りによって、大雨でも本明川がスムーズに流れるようになって浸水被害が軽
減され防災効果があった」と強調することによって、事業の早期完成を主張し
ています。(さすがにデンバーでの橋本発言を最後に彼らも「人命云々」は言わ
なくなりましたが、ひそかに推進の理由を変えたのはなぜかについて、当時両
論併記しかしなかったマスコミには今こそ追跡取材をして書いてもらいたいも
のです。)
諌干が始まる前は、彼らは閉め切れば浸水はなくなると宣伝していたし、多く
の農家もそれを期待して事業に賛成したのに、閉め切り後も相変わらず浸水被
害が毎年続いているのは皆さんご存知の通りです。この事実だけでも彼らの推
進の論理は破綻しているのですが、ところが今度は「たとえ浸水があっても前
よりは改善された」という論法に替えているわけです。 「御本尊様に帰依して
いたから怪我もこの程度で済んだ」というどっかの宗教みたいな言い訳ですけ
ど(=^_^;=) 実はこの「軽減」されたのかどうかは、全く同じ雨の降り方という
のはないわけですから実証が困難で、「軽減」論についての適否は不明だったと
いうのが実際のところだろうと思うわけです。否むしろ私などは、「収斂」論か
らすれば、河口から2キロまでの部分に関しては洪水量に潮位のうちの一部は
プラスされる(行政側は全部がプラスされると思い込んでいるらしい)わけだか
ら、調整池により潮位の影響が小さくなればある程度は本明川の水位も下がり、
排水も多少は進むことがあるかもしれないと想像していました。ところが驚い
たことに今回、河口から800Mの不知火観測所のデータからは、「洪水と潮位の
加算はほどんどない」ことが分かってきたのです。詳しくはホームページをじ
っくり読んで頂くとして、これは行政の担当者にも大きな物議をかもす議論の
はずです。大臣へのレクチャーネタが無くなっちゃうわけですから(=^_^;=)
しかも閉め切り後には、かつて干潟保全派の市民が代替案として主張していた
クリークの拡張整備やポンプ場の増設が臆面もなく行われています。農民が本
当に排水が多少なりともスムーズになったと感じているのだとすれば、それは
むしろこちらの施設の効果であり、閉め切りの効果すなわち自然排水の改善の
結果ではなかったことを、今回の布袋氏の実証研究は裏付けているように私は
理解しました。
なお布袋氏は、メールによる質問を募集しています。私など一度通読しただけ
ではなかなか理解できないので困るのですが、たとえ初歩的な質問であっても、
それは他の読者の方々の理解を助けることにもつながります。質問者の了解が
あればそれらをホームページのQ&Aコーナーに掲載(ハンドルネーム可)したい
とのことですので、皆さまふるってどうぞ。布袋氏のメールアドレスは、
hotei@lily.yyy.or.jp です。
by 小市民
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