第三回「蘇れ! 里山」シンポジウム
採択されたアピール文(全文)


・自然環境フォーラム電子会議に登録された発言を、自然環境フォーラムが整形したものです。

- FENV  MES( 6):◆PressRoom04 環境問題プレスリリース -
#279   XLG05570  古南幸弘          野鳥の会>甦れ!里山シンポ3アピール
( 6)   99/11/09 00:31  220へのコメント

1999年11月6-7日、愛知県瀬戸市の愛知県労働者研修センターにて行いまし
た、「第3回甦れ!里山シンポジウム」で採択されたアピール文をご披露いた
します。

当日は2日間でのべ300人の参加者が集まり、里山の未来について熱心にご討議
いただきました。
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第3回甦れ!里山シンポジウム アピール

 人が自然と自給的な暮らしを通じて関わる中で形成されてきた里山は、ここ
30年のライフスタイルの変化と共に急速にその姿を変えてきた。身近にごく普
通に見られた里山の生きものが、絶滅の心配をされるまでになってしまうよう
になり、いまや多くの人が、日本の里山の自然の行く末を危惧している。

 (財)日本野鳥の会が重点事業「里山の自然と野鳥を守る」の4年間の取り
組みの集成として開いた今回のシンポジウムで、私たちは、里山における人と
自然の共存について考え、時代の変遷にともなう里山の自然と人間の関係の変
化、里山の自然資源としての価値、また地域づくりにとっての里山の意義につ
いて検討した。そして、里山における人と自然の共存の形は、来る21世紀に向
かう今、持続可能な社会生活のために、また生物多様性の保全のために、なく
てはならないものであることを改めて確信した。
 
 とりわけ今回、私たちが中心事例として取り上げた愛知県瀬戸市の「海上の
森」は、オオタカやシデコブシなどの希少種を含む多くの生きものが生息する
生物多様性のホットスポットであり、名古屋市中心部から約20kmという場所に
ありながらまとまった自然環境が奇跡的に残されてきた貴重な里山である。こ
の場所で、自然との共生をテーマとした国際博覧会が計画されていることは、
里山の持つ新しい意義を地域づくりに役立て、またその共存の思想を世界に発
信するまたとない機会ではないだろうか。
 
 しかし、残念ながら、現在。「海上の森」をめぐって進められている計画
は、住宅開発・道路事業といった既存の発想に大きくしばられ、また博覧会開
催のための手続きを急ぐあまり、里山としての価値を損なう方向に進んでい
る。これは、環境影響評価にあたって出された、希少種とその生息環境である
里山の生態系の保全を求める、環境庁長官の意見からも大きくはずれてしまっ
ている。
 
 私たちは、「海上の森」が、瀬戸市を中心とする地域づくりの核となり、そ
のユニークな生態系をまるごと生かした瀬戸海上の森里山国営公園として、保
全されることを願う。そして、日本全国の里山の保全に向けての輝かしいモデ
ルとし、人と自然の共存の新しいモデルとしての発信拠点となることをここに
提案する。

              1999年11月7日
              第3回甦れ!里山シンポジウム 参加者一同
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http://www.wbsj.org/


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