原子力・核関連

核燃料輸送(常磐高速道路) この項目では原子力問題の話題をあつかいます。

 原発新増設、原子力事故、放射性廃棄物、核燃料サイクル、核兵器関係、核実験など、日本や世界各地の原子力・核に関連する話題などとなります。

 原子力・核の現状を概括的にまとめてみます。

(1)
 突如インドが核実験を強行しました。それに対抗してパキスタンも核実験を強行、包括的核実験禁止条約(CTBT)がようやく国連で採択されたにもかかわらず、核廃絶への道の険しさを見せつけられます。なおCTBTは、印パが批准しなければ発効しないため、現状では核実験の禁止さえ国際条約として成立してはいません。しかしながら印パが核実験を行った背景には、核保有5大国の身勝手な核開発の高度化があり、例えばアメリカは印パ核実験の後にさえも未臨界核実験を強行していますし、ロシアも同様の実験を行っています。日本の立場はといえば、結局はアメリカの世界戦略を補完している立場ですので、印パに特使を送ろうが、全く影響力はありません。実に情けない国です。これは北朝鮮ロケット事件の時も同様で、歴史的に密接な関係のあるアジアの隣国でありながら北朝鮮はアメリカとの外交交渉しか念頭になく、日本はアメリカの属国的軍事同盟国であるばかりに、外交の無い国に成り下がっております。

 日本の原子力でも大きな事件が多発しました。

(2)
 まず、もんじゅ事故の後に原発立地県である福井・新潟・福島県知事が国に求めた「国民的合意」もなんのその。プルトニウム燃料を一般の原発に使うという「プルサーマル計画」の実施に向けて具体的に動き出し、福井県、福島県が受け入れの姿勢を見せ始めます。最終決着はまだ付いたわけではありません。実際にプルサーマルが行われるかどうか、実施予定の柏崎では、住民投票条例制定の動きも始まり、さらにプルトニウム燃料を輸送する容器の製造に重大な問題があること(後述)も発覚して、計画通り99年度に開始となるかどうかは流動的です。

六ヶ所村への高レベル核廃棄物輸送(3)
 さらに青森県六ヶ所村に建設中の再処理工場に向けて使用済燃料第一弾の輸送が行われました。しかしこれはとても「本格操業に向けた第一歩」などではなく、とにかく「輸送を行った」という規制事実作りに過ぎないのは誰の目にもあきらか。しかもその時に使われた輸送容器の製造に重大な問題があること(後述)も発覚して、青森県は行政も市民も激怒。原発の使用済燃料が溢れ出そうとしているために強引に行われた使用済の輸送ですが、核のゴミを青森に押しつけるなという動きも続いています。

(4)
 その核のゴミをめぐってですが、北海道では幌延町に旧動燃(現核燃料サイクル開発機構)が立地計画を進めている貯蔵工学センター改め深地層試験場について、核のゴミを持ち込ませないと公約してきた堀北海道知事が、核料機構側の説明では核のゴミ持ち込みを否定していないことで、立地拒否を表明しました。

(5)
 さて「後述」と書いてきた事件ですが、もんじゅ事故以来原子力産業のダーティぶりが白日の下となり、原子力史上例のない地検による強制捜査=刑事罰まで課せられていながら全く他人事の原子力産業界がまたやりました。今度は使用済とプルトニウム燃料体を運ぶための容器「キャスク」の製造工程で、容器に充填される中性子やガンマ線を遮へいする物質が規定どおりの能力を持っているかどうかを検査するデータが偽造されていたというもの。所定の能力があるかどうか以前に、こういったデータ偽造は原子力の現場では日常茶飯事と言われてきた「風説」が裏付けられた事件とも言えます。
 これについて科学技術庁は検討委員会を設置していますが、結局のところこれまで繰り返されてきた不祥事でも検討会がなにがしかの検討結果を出してきたわけで、本質的解決にはほど遠いものです。

(6)
 こういった事件が日本で起きている時、ヨーロッパでも重大事件が発覚。こちらは英仏の再処理工場周辺が、チェルノブイリ原発周辺さえ超える汚染にさらされていて、住民の間に白血病など放射能汚染の結果ではないかと疑われる病気が増えている疑惑が指摘されています。日本からの使用済燃料も大量に運ばれていますので、これは日本の問題でもあるのです。これらはマスメディアではろくに報じられないので、グリーンピース情報が頼りとなっております。

(7)
 一方、良いニュースもヨーロッパから。昨今、ヨーロッパの政局は80年代の保守回帰が環境・経済・失業問題などで行き詰まっていることも背景となり、革新系の社民・労働党などを中心に、環境保護政党も参加した政体に次々に変わっていますが、ドイツも総選挙で社民・緑の人々が勝利、2000年代初頭の脱原発をめざした政策合意がなされました。これによりスウェーデン、イタリアに続き有力な原子力国が脱原発へと動き出しました。また、スイスもこれまでの「新規建設の2000年まで凍結」からさらにすすみ、既存の5基を廃棄し脱原発に向かう政策を取ると報じられ、ヨーロッパではもはや脱原子力は後戻りの無い恒久的方針となってきております。

 こういった話題のほかにも事故の話題、住民運動の話題など、原子力をめぐる状況は大きく動き続けています。

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