写真はまんなかへんにあります。
このお店、おいらがいったときは、おばさんがひとりでやっていました。狙ったとおり、観光客向けってよりも地元の客をメインに通年営業しているお店のよう思われました(観光シーズンにどうかは知らない)。
えー、鯨系の料理は、鯨唐揚げ定食と鯨やきやき定食(鯨の焼肉らしい)など3種類だったかな。あ、刺し身定食もあったかな。値段は1600円前後で、けっこういいお値段でした。
んで、たつた揚げ定食の鯨肉はツチクジラなんだそうですが(料理によってツチクジラ鯨肉とミンク鯨肉を使い分けているとのこと)、おれツチクジラ苦手なんだよなーとか軽口叩いた上で、結局この(ツチクジラの)たつた揚げ定食にしました。んでしばらくクジラ談義っつーか聞き取りってゆーか。
そんなこんなのやりとりの途中にお店の常連であるらしい別の客がはいってきたんですが、そしたら「このお客さん、和田浦に来て『ミンクないか』とか言うのよねー、失礼しちゃうわー」とか紹介されちゃいまして。えーと、おれミンクがいいなんて言ってないってば(=^_^;=)。おれを捕鯨協会のやつらなんかと一緒にしないでくれ(=^_^;=)(*3)。
和田浦でのツチクジラ鯨肉の食べ方としては、唐揚げ・焼肉のほか、佃煮のようにして繊維をほぐしたものあたりが主流とのこと。あ、書きながら今気付いたんだが、タレ(と呼ばれる干物)の話は全然出ませんでした。観光パンフには掲載されているんだけど、今でもタレとして食っているのだろうか?(おいらが聞き忘れただけである、という可能性を否定するものではない)
佃煮風のものは、ショウガと醤油の味付けが基本だけれど、それぞれの家庭でかなり味が異なるものなのだそうです。「わが家の味」というのがある、あるいはあった、ってことだね。
例によって、「最近は(鯨肉を)あまり食べないし、食べられない」という話もありました。
この話をいろいろと聞いていたんですが、流通量のことだけが問題になってるわけじゃないみたいなんですね。たとえば「鯨肉は保存がむずかしい」という話がありました。ヘタな冷凍庫で保存しているとすぐに焼けてしまってまずくなる、と。だからこの店では、特殊な冷凍庫に保存しておき、近々に使う分だけ店の冷蔵庫に持ってきて使っているとのことでした。シーズン中はそこらで買えるけれども(和田浦での漁期は7〜8月)、シーズン以外の時期は買えない。どうしても必要なひとはその店(レストラン)に分けてもらいにくる、のだそうです。
えーとしかしだな(=^_^;=)、漁期の問題は問題としてあるんですが、なんかこのあたり「最近はあまり食べない」という感覚については、追って検証の必要があるような気がしました。ちょっと前までは何にでも「シーズン」てのがあったわけで、そのシーズンをはずれると食べられないものばっかしだったはずなんです。話を聞かせてくれたおばさんだけじゃなくて、そのあたりの「季節のもの」という感覚が全体的に以前とズレてきてる。今だと、「その季節にしか食べられない」というだけで「以前ほど食べていない」「以前より食べられなくなった」というような感想が出てきてしまうんじゃないか、なんてことをちょっと思いました。
ほんで、と。これがたつた揚げ定食です。
いやあ、えーと(=^_^;=)、クジラ料理だろ、申しわけ程度に出てくるもんだと思っていたらこの量ですもん。ちょっとつらいものがありましたわ(=^_^;=)。で、感想はですねえ、申しわけないんだけども、率直なところ、あっと驚くほどうまいもんではなかったです(=^_^;=)。ただ、東京の居酒屋や九十九里の魚料理屋で出会ったツチクジラの刺し身あたりと比べると、遥かにマシで、そこらのツチクジラ料理とは一線を画してましたね。
えーと、おいらが「それほどうまくない」と思った理由は、おそらく外房捕鯨社長の庄司さんの奥さんの手作りツチクジラ料理(前述の会合で一緒に作ったもの)と比べちゃったからではなかろーかと思います。たぶんその会合のときのツチクジラ鯨肉は保存状態とかもすごくいい肉だったはずだし(もっとも、料理はそこそこおいしかったけど、別に鯨肉を食材しなくてもええやん、とも思った)。
えー、お値段考えるとこの店のたつた揚げ定食は、か〜なり良心的な料理だと言えます。世の中のクジラを出す飲み屋あたりには、量にせよ、味にせよ、「この店を見習え」とおれは強く言いたい。とはいえ、これがクジラ料理であろうがなかろうが、この量はその日のおいらにとっては多かったんです(=^_^;=)。
しかしふだんから「こ〜ら捕鯨協会、料理残すんじゃないっ」かなんか言ってるわけだから、もうしょうがない、意地で食べましたよ(=^_^;=)。ビッグマック3つ分くらいのボリュームがありましたね。うっぷ。
あ、そうだ、あとひとつ。
そういうわけで、和田浦で「クジラ」つーとそれはツチクジラなんですが、しかし値段としてはミンク鯨肉の方が高いらしいんですね(鮎川でもそうだった)。で、「どちらが好きか」と聞いたら「ツチクジラ」という返事だったのですが、「どっちが高級なんですか」と聞くと「ミンク」と答えたんですよ。話の途中で「高級」を「ミンク」、「落ちるもの」を「ツチ」と表現するという遊びもありましたし。
なんかねー、外房捕鯨の庄司さんの奥さんにせよ、この食堂のおばさんにせよ、ツチクジラ(を食べるの)が好きなわけだし、食べ慣れて親しんでいる。だけどそういう文化圏の人にまで「ミンクの方が高級」と思わせるものってのはいったい何なんだろう、と思いました。